「マンマ・ミーア！」東宝東和配給、１時間４８分
ＡＢＢＡのヒット曲で構成されたブロードウェーミュージカル 監督：フェリダ・ロイド、主演：メリル・ストリープ／エーゲ海ギリシャの小島が舞台にしたミュージカル。２０歳を迎えるソフィは結婚式に、母の日記を盗み読みして知った父親候補３人を秘密で招待するが・・・。懐かしいＡＢＢＡのヒット曲が全編を彩る。
場内は満席。予約席にして正解だった。実は余り好きなジャンルの映画ではないので、それほど期待してはいなかったが、見ているうちに気分は高揚、３０年前のディスコ華やかかりし時代を思い出す。笑ったり、跳んだりはねたり歌ったりとメリル・ストリープが実に楽しそう。「あんなに楽しみながらギャラが貰えるのか」と本気で悔しくなるほど。どこまでが演技でどこからが素なのか判らない。さすがベテラン。父親３人男のうちの１人は元００７役者のピアース・ブロスナン。スーパーマンと００７役をやると、後が難しいというジンクスを破れるか。例外はショーン・コネリー。「風とライオン」で役者の本領と彼の本当の魅力を見せ付けて、脱００７に成功、役者として大成した。最近精彩を欠いていたブロスナンだが、劇中では元２枚目のマイホームパパのイメージで、好感がもてる。無理してアクション路線を引きずらず、笑顔の素敵な優男役に活路を見いだして欲しい。そんなことがチラチラ頭をよぎったが、２時間弱、しっかり楽しんだ。エンディングでは不覚にも泣けてしまった。
追伸 邦画製作部の方。間違ってもピンクレディーとキャンディーズで同様の映画を企画しないように。お願い。絶対やめて。見にいってしまうから。（こ）