【銀座湖山日記/3月9日】米を研ぐ

【銀座湖山日記/3月9日】米を研ぐ

今日も1日在宅勤務。
今日だけで、9つの役員会がある。
オンライン、ズーム開催。
新幹線、飛行機で、役員会の為に全国を飛び回っていた頃が懐かしい。
帰りの乗り物の中では、ご当地のお酒をきこめして、二日酔。
それでも、新刊をめくって、読み漁る。
更に、ミステリーSF映画のプロットを練っていた。
勿論、素人のお遊びで、現実化する事はない。
次に施設を作る街を舞台に、新しい職員を主人公に。
天変地異、災害、戦争、政治陰謀、スパイ、冒険小説ばかりで、恋愛ストーリーはない。
小松左京の日本沈没と、星新一のショート・ショートに、筒井康隆の狂気を足したような顛末となる。
まあ、思いつき、発想重視のまとまらないシーンばかり考えて、一人面白がっていた。
幸いな事に、どれも、アルコールと共に蒸発して、何も記憶に残っていない。
過去の栄光の話はこれまで。
今は、7種の薬草茶を順番に飲んでるような、茶室の御隠居生活。
暇で退屈なものだから、自分で米を炊いてみた。
施設のある街のお米を頂いてある。
昨年の新米がまだ、残っている。
その地の水で炊くのが、1番美味しいのだが、東京の水道水を使う。
今年の新米が出る前に、今のうちに賞味しなければと、2合づつ食べている。
お湯で研いで、熱湯で炊く。
一晩浸水させるのも、もどかしく、すぐ炊いてしまう。
水を多めにして、柔らかく。
本当ならば、お粥にしてしまった方が、喉に詰まらず、安全なのだろうが。
1人で炊いて、食して、誤嚥肺炎になったら、笑い話にならない。
お茶漬けにして食べている。
早飯の習慣を治したいのだが、どうも、せっかちが治らない。
会議中の弁当や、会食の習慣で、無意識に箸を運ぶ。
しかも、会話をしながら、電話をしながら、テレビを見ながら、無意識に。
子供の頃、ながら族で、よく、母親に叱られた。
最近、ますます、食べるのが、せわしなくなったような気がする。
時間はたっぷりあるのに。
会食、会議では、何人いても、いつも私が1番早く食べ終わる。
自慢にならない。
米を研ぐのは、嫌いではない。
子供の頃の、母が毎日米を研ぐ後ろ姿を、今でも覚えている。
生涯、嫁いだ時から同じザルを使い続けていた。
泰成君は、もう、ぼこぼこで、金属が擦り減っていたのだから新しい物に買い変えたらと言った。
そしたら、母は、穴が開くまで、このザルを生涯使い続けるのだと、言い切った。
母の、主婦としての、意地みたいだった。
その時のシーンもよく覚えている。
それほど、料理が好きだったようにも思えないのだが、そこにはこだわりがあった。
職人の、道具へのこだわりとは違う、専業主婦としての。
外で働かせてもらえなかった、当時の女子大卒の専業主婦の意地か。
医学生の父と、学生結婚をして、マイカー付き、お手伝いさん付きの新婚生活だったのだから、今となっては、贅沢な浮世離れした時代の話だ。
結局、穴が開くまでは使えなかったザルは、私の手元に残っている。
両親と住んでいた時の、家族用の炊飯器を使っているので、最新の1人用の炊飯器を買ってみようかと思っている。

パルスオキシメーター 99・98・99
体温36.3 血糖128

梅茶漬けか鮭茶漬けか、それが問題だ。 代表 湖山 泰成

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