【銀座湖山日記/1月5日】毎日が初日

【銀座湖山日記/1月5日】毎日が初日

若い頃は、新宿の小劇場に通い、役者達の溜まり場の新宿の飲み屋に通った。
しかも、初日と最終日、千秋楽に。
芝居の出来が全く違うのである。
芝居は、進化する、そして化ける。
その過程で、役者は成長する。
初日に、楽屋に花やお酒を届け、声援を送る。
励ます。
そして、千秋楽に、泣いて笑って、飲み明かす。
映画と違って、作品を観るのではなく、役者を観る、役者の力を体感するのである。
最近、映画で、大音響、振動などを感じさせる劇場があるが、体感したければ、演劇、舞台に行けばよろしい。
生きた熱い役者の息吹きを、身近に感じる事が出来る。
映画館は、1人孤独に魂が瞑想する宇宙空間である。
映画は、何度観ても、作品が変わるわけではない。
観ている観客が変わるのである。
年と共に、幾度も観流。
感情移入して、主人公の人生を我が身として体験する。
その度に、観客自身が成長するのである。
人間としての、感性が磨かれるのである。
私は、そう思って、映画を観て来た。
湖山Gの施設づくりは、すべてドラマチック。
映画で言えば、グランドホテル形式と言う。
多数の登場人物の人間ドラマが、同時並行的に描かれる。
湖山Gの施設造りは、多数の湖山スタッフの情熱の人生の物語。
準備から、開設までのドラマ。
開業してからの、問題続きのチームのドラマ。
患者、利用者、家族のドラマ。
飽きる事のない、人間臭い、熱い物語。
事業は、毎日が初日の気分。
不安と、熱情と愛情を感じて、初日の舞台を開ける。
その使命感と不安は、舞台の初日の連続とも言える。
でも、もう若くなく、老いた老境の経営者は、毎日、今日が締め日、自分の人生の舞台の千秋楽かも知れないと思う。
その、覚悟で朝を迎え、出勤する。
この日記は、毎日の意思表明、宣言でもあり、遺書でもある。
コロナ以来、正月も、お屠蘇気分になる事はない。

パルスオキシメーター 99・98・99
体温 36.1 血糖 127

主演監督制作 代表 湖山 泰成

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