リゾートバブルの弾けた後の頃だったと思う。
とある県の温泉大使に任命された。
10名位の学者達の一員として。
その県は、温泉の数は日本有数。
でも、これと言った日本に知られた温泉地はなかった。
道後とか、熱海と言ったような。
つまり、温泉地観光再生のプランを作ってほしいという要請。
医療、リハビリの見地からのアドバイスを求められたのだと思う。
1年間、県内の温泉地を巡り、温泉三昧。
顎足付きの、美味しい仕事である。
景気の悪い今では、このようなお話がないのは残念。
とにかく、1泊ずつでも旅を続け、温泉観光のオーソリティーになった。
夕食後、深夜、明け方、朝食後、昼と時間毎に幾度も旅館の風呂にも、外の独立した温泉にも、行く。
温泉に浸かりっきり。
温泉に負けると言う言葉がある。
薬効を求めて、温泉療養をするならば、1週間くらい、温泉地に逗留し、ぐったりと温泉に疲労する位までにならないと、温泉の効果はないのである。
多分、温泉の成分効果よりも、熱治療で、免疫機能をギリギリ迄高める治療だったのではないかと、考察する。
これは、命懸けだ。
でも、奇跡的に、癌や肝硬変や、糖尿に効果がある人もいたのかもしれない。
毒物を飲んで、難病を治すと言う危険な治療法は、歴史的に世界に多数ある。
正に、命懸け。
私の提案は2つ。
1つは、地元住民の温泉として、確立させる事。
旅館に泊まると、明け方に入浴しているのは、旅館の亭主と清掃をしている職員。
つまり、清掃後の1番湯に浸かるのは、旅行客ではなく、地元の人間。
湯治場も、朝は、殆どは、地元の人、地元の日々の銭湯である。
銭湯は、都会のもので、温泉地にはないのは当たり前である。
だから、外に宣伝しなくても、地元民の健康を温泉のお陰として、口コミになるようにしたらいい。
湯治場を、地元住民の為の温泉健康センターとしたら良い。
体重計や血圧計だけでなく、カルテも置いて、ナースを所長にして。
温泉リハビリ研究所を開設しよう。学会に発表しよう。
実現しなかったが。
住民健康サービスを税金をかけて充実させる考えはないのである。
観光で、旅行者からお金だけを落としてもらって、帰って欲しいと。
今ならば、温泉付きの高齢者住宅を整備したら、都会からの移住者もいるかもしれない。
2つ目は、飲む温泉。
ヨーロッパで、温泉利用の9割は、飲料である。
鉱泉が多いので、さっぱりしていて、水で割って、薬として飲むのである。
整腸剤として。
硫黄臭い温泉に、長時間我慢して浸かるのは、日本人くらいではないだろうか。
強烈な硫黄の匂いに、ヨーロッパ人は耐えられないのかもしれない。
とにかく、ヨーロッパのリゾートでは、鉱泉の温泉プールくらいだった。
でも、逆に、日本人に温泉を飲む習慣は聞かない。
硫黄たっぷりの湯しか、温泉と思わないからだ。
日本では、200メートル位掘ると、鉱泉が出るところが多い。
丸の内の高級シティーホテルも、深く掘って、温泉がある。
そこでは、1000メートル以上、掘ったろうと思う。
それでも、とにかく、温泉は皇居前でも湧いてくるのである。
どなたか、信州温泉水ペットボトルなどと、製品化しないか。
便秘には、効果がありそうな気がします。
保証はできませんが。
本日職員新規PCR検査陽性者0名
ご苦労様です。感謝致します。
パルスオキシメーター 96・97・97
血糖 137 体温 36.0度
クーラーで冷えました、入浴します。
温泉大使 代表 湖山 泰成
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