20代の頃は、週末は、新宿で売れない作家や、映画監督、小劇団の役者と飲み明かした。
時々、チケットを買って、酔いに任せて、観に行った。
アングラ劇の頃で、寺山修司の天井桟敷や、唐十郎の状況劇場の時代。
怪しげで、猥雑で、若者の生命力と葛藤をぶつけた意味不明の舞台。
週末、深夜の新宿に似合っていた。
酔って、感情を吐露する自称役者の若者に、酒を注ぐのも酒の趣向の一つだった。
義理で、チケットも買った。
隣の良い潰れている、役者に同情したのか、関心があったのか。
今思うと、介護だったような気がする。
最後に観たのは、つかこうへいの熱海殺人事件だったろうか。
若者文化の絶頂期だった。
観た回数より、酒場で、酔客と面白いと喚き立てる回数の方が、多かった。
新宿の酒場と小劇場の空気は一体。
役者の肉体と精神は一体。
アルバイト生活と、舞台の配役の人生とは、不可分。
役者も、観客も、その世界、人生に浸り切らないと、楽しみきれないのが、その世界。
ファンとしても、中毒になっているので、その世界から足を洗って、まともな社会人に更正するのは大変。
病院の経営再建に全身全霊を捧げなくてはならなくなって、その新宿の映画演劇の世界空間から、遠ざかった。
40年以上の前の青春時代の事。
小学校の泰成君から、バーカウンターで、夜を明かしている、湖山さんに変わった頃だ。
昨夜、久しぶりに、小劇場に足を運んだ。
絶叫調のセリフ回しと、演技過剰は、ストーリーなど関係なく、全く気にならない。
懐かしくも、切ない。
青春を思い出す、一夜だった。
湖山Gは、湖山劇団。
まあ、私は、舞台の上で、生涯経営者を演じている役者とも言える。
経営者は、1人舞台。
群衆の中の孤独。
愚痴らずとも、今週も、皆に会いに行く。
本日職員新規PCR検査陽性者0名
ご苦労様です。感謝いたします。
今朝のパルスオキシメータ 97・98・97
食前血糖 157
小屋主 代表 湖山 泰成
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