【銀座湖山日記/3月20日】産声を上げる

【銀座湖山日記/3月20日】産声を上げる

朝寝床での儀式。
赤ん坊みたいにに、手を握ったり、指を伸ばしたり。
にぎにぎを繰り返す。
指先の毛細血管に血を送るためだ。
布団の中で、両足を動かす。
自転車を漕ぐみたいに。
モサモサ、クダクダと。
在宅医療の認知症の医師に教わった。
そして、頭に神経を集中して、今日、日記に書く事を、考える。
何も思いつかない。
脳細胞が膨れるくらいに、脳に血液を送る。
想起すると言う。
テレビは、つけっぱなしなので、ニュースを見る。
ネットで新聞を読む。
メールを確認する。
そうすると、気になることが出てきて、何か書き出す。
職員からのメールで、第2子が生まれたとの報告があった。
その可愛い赤ん坊の写真が送られてきた。
可愛い。勿論。
映像もついている。
赤ん坊が、産声を上げている。
両親の顔も、自慢げだ。
羨ましくも、私も嬉しい。
満足のお裾分けを頂いた。
私は、皆さんに、怒ったり、怒鳴ったり、話したり、メールで文章を送ったりできる。
手も振り回したり、机を叩くこともある。
でも、この痛いけない、生まれたばかりの天使は、何もできない。
お腹が空いたとも、喉が渇いたとも、眠いとも、起きたよとも、何も言えない。
泣いて、泣き声を上げて、母親を呼び、父親に気づいてもらうしかない。
赤ん坊は、なくことが仕事。
泣くことが、生きる事。
私達は、沢山、コミュニケーション手段を持っている。
話す事も、メールを発信することも、手紙を書く事も、電話をかける事も、ホームページやパンフレットを作る事も。
ただ、黙って、人が理解してくれないなどと考えたら、赤ん坊に申し訳ない。
人が聞いてくれないからではない。
自分が伝えてないのだ。
会議で、俯いて黙っている人。
返事のできない人。
泣いてみたらどうだろう。
赤ん坊みたいに、可愛くね。

本日職員新規PCR検査陽性者3名
ご苦労様です。感謝致します。

今朝のパルスオキシメータ 95・97・98
赤ん坊迄退行中 代表 湖山泰成

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