昨日は、渋谷で、試写会に出席した。
同行の職員が泣いていた。
ヒットした前作に続く、続編。
娘の監督が、90代の両親を暖かく見つめる、ドキュメンタリー。
呉市にお住まいになる、ご両親の、ほのぼのキャラが秀逸。
特に、お父さんが未だにハンサム。
娘の故郷と両親への慕情。
両親の、仏と観音様のような雰囲気と、地味で艶のある生活感。
室内の生活感あるある風景は、心を和ます。
田舎で、ほんわか幸せそうに暮らす老いた両親。
東京のテレビ局で、寝る間も無く、番組制作をする娘。
でも、親子って良いなあ。
家族って、良いなあ、と感じさせてくれる。
嫉妬も、寂しさも関係ない。
羨ましくも、こちらも幸せになれる。
私の母は、癌で、父より早く亡くなった。
父は医者であるが、母を1年間自宅介護した。
抗癌剤で苦しんで寝こんでいた母を、抱きしめて、背中を摩っていた。
母の名前を呼びながら。
24時間。
闘病の1年間。
父は、母の為だけの1年を過ごした。
医師としてではなく、夫として。
これほど、両親が愛しあい、助け合っているとは、思わなかった。
母は、父に感謝しながら、最期の1年を夫婦で濃密に過ごした。
父の姿も、医師ではなく、愛する夫だった。
母を看取った後、父は、寂しいねえ、と小さく呟くと、小さな涙を拭っていた。
入院中の父の元に行くと、毎回そう言われた。
私を見ると、母の事を思い出すのだろう。
でも、その後は笑顔で、病院の保育所に向かった。
リハビリ車椅子で。
お菓子を持って。
笑顔で。
笑顔で始まり、笑顔が残る。
最良のドキュメンタリーは、最高のフィクションに勝る。
本物だからだ。
人間が。
心が。
3・25から、銀座でも上映する。
ヒットして欲しい。
時代を継ぐ、若い監督達の為に。
私も、両親の映像を撮っておけば良かった。
私の瞼のスクリーンでは、何時でも観れるが。
今日、早速チケットを注文する。
101分は、短くとも、充分暖かい。
温泉で、心を温めたような気持ちになります。
老いる事も、死ぬ事も怖くなくなります。
誰にも、こういう人生を送る事ができたはず。
人生、後悔ばかりと思う人も、この映画を観てください。
幸せな、他人の人生を共感する事が出来ます。
ドキュメンタリー映画の力を、暖かさを、実感して下さい。
本日職員新規PCR検査陽性者0
ご苦労様です。感謝致します。
今朝のパルスオキシメータ 97・97・97
ボケは、神様がくれた贈り物 代表 湖山泰成
ーーーーーーー