【銀座湖山日記/9月4日】権力者が去る時

【銀座湖山日記/9月4日】権力者が去る時

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父は、総理大臣や、財界人、次官の主治医をしていた。
そのおかげで、私も、偉い方を身近に見ることがあった。
患者としてだが、父の場合は、元々、一高・東大の同期の友人から患者になった友人兼患者と言う方も多かった。
ゴルフ、囲碁、将棋仲間で、週末も共に過ごしていた。
91才まで生きた父が、結局1番長生きだったのかもしれない。
出世、栄達、成功とは無縁の赤髭先生のような人だった。
見た目はずっとモダンな紳士だったが、心は無垢、無欲だったと思う。
ゴルフと囲碁で勝つ事以外は。
対戦相手は、皆さん患者なので、手心を加えていたのは、明らかなのに、勝つと実力で取ったの如く、嬉しそうに自慢していた。
病院スタッフと、患者、家族に囲まれていると、裸の王様になる。
でも、幸せな王様だった。
私は、仕事柄、総理大臣や、大企業社長の引退を見てきた。
引退後の健康管理も仕事だから。
亡くなる迄、父は主治医として使える事が多かったと思う。
父を通してだが、子供の時から、偉い人を身近に見る私の人生は普通ではなかったかもしれない。
権力者の引退とその後は、成人病健康管理センターの経営者としても、湖山G代表個人としても、大事なメインテーマ。
総理の突然の退任も、幾度も見て来たが、真実はわからない。
それまで、トップを支えてきた裏の力が突然裏切る事は多い。
それは、トップが傀儡だったと言うことかもしれない。
与党も、時代の流れの中で、世代が変わろうとしているのかもしれない。
世界の名だたる大統領は、自伝を残しているし、それは、読み応えのある歴史書となっている。
余生に、どのような自伝を残せるかで、政治家としての、歴史的評価が決まる。
日本の総理は、ほとんど、伝記を残さない。
福田赳夫総理は、毎日、小型ノートに日記を書いていた。
私は、炬燵で、メモしている所を見たことがある。
正月のご挨拶に伺った時、炬燵の上に広げていた。
何冊も小型のノートが書棚に並んでいた。
私は、中学生の頃だったと思う。
その、福田赳夫総理の自伝がやっと出版された。
今の総理は、どのような自伝を残してくれるだろうか。
総理でも、ピッチャーでも、降板する後ろ姿は、優しく黙って見送りたい。
代表の降板は、死ぬ迄なさそうだ。

本日職員新規PCR検査陽性者0
ご苦労様です。感謝致します。

今朝のパルスオキシメータ 99・99・99

御隠居 湖山泰成

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