【銀座湖山日記/8月15日】泰成君の週末

【銀座湖山日記/8月15日】泰成君の週末

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小学校の3・4年の頃は、自宅近くの商店街の貸本屋、古本屋、そしてプラモデルショップをぶらぶらするのが日課だった。
越境入学で、通学片道1時間半の学校だったので、自宅近所に遊び友達が少なかったのだ。
正直言うと、野球も、ビー玉もメンコも、不得意と言うか、はっきり言えば、カモだった。
いつもお小遣い分を全部巻き上げられていた。
スポーツも、集団行動も苦手だった。
当時から、自分で紅茶やコーヒーをいれて、クラシックを聴き、徹夜で読書するのが好きだった。
ませた引きこもりだ。
小学校5年くらいから、神田の古本屋街を散歩・放浪するようになった。
三省堂から出発するのだが、半日足が痛くなるまで、立ち読みする。
一冊を完読する為に、3件の本屋を歩く。
そして、浮かしたお金て、古本屋の入り口のカゴにある百円均一の文庫本を一冊だけ買う。
早川ミステリや創元文庫のSFか推理探偵物。
シャーロック・ホームズやポアロ。
中学生位になると、神田・お茶の水の学生街のカレー店や、カロリーと呼ばれていた大飯がついて来る定食屋に寄って帰る。
友達がいなかったと思う。
本や映画しか相手をしてくれる友達はいなかった。
何時も心は別世界に飛んでいた。
実世界に関心がなかった。
小説家は無理でも、何かの物書きになりたかったのだと思う。
学者の随筆も好きだった。
学者は憧れだった。
本だけ読んで、暮らしていけるように思ったのだ。
今の学者はそうではないだろう。
当時から、公園と図書館の近くのアパートを借りて、評論家や歴史家のような、物書きのフリーターが理想だったのだ。
今も、週末だけは、自宅読書蟄居をしている。
もう、小説が頭に入らない。
現実が重すぎて、架空話にのめり込めないのだ。
ノンフィクション、ジャーナリズムや社会、医療の固い本ばかり。
でも、何か知的刺激を求めている。
隠居して竹林の賢人、御隠居。
子供の頃からの理想だったのかもしれない。
現実からの逃避。
今日は、施設のある町内会の防災訓練の打ち合わせに、初めて出席する。
カートと、新しい顧問医師の紹介状を持参する。
現実の東京での生存継続は困難を迎える。
不安で仕方がない。
コロナだからこそ、身内で寄り添う。
雨は降り続いている。

本日職員新規PCR検査陽性者0
ご苦労様です。感謝致します。

今朝のパルスオキシメータ 98・99・98
代表 湖山泰成

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