【銀座湖山日記/7月18日】テープカットをする人

【銀座湖山日記/7月18日】テープカットをする人

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泰成君はテレビを観ていた。
カラーではなかったから、小学校高学年にはまだなっていなかったのだろう。
好きなアニメが始まるのを待っているのだが、テレビはニュースを放映している。
山奥のトンネルの開通式。10年以上かかったらしい。
テープカットに並ぶのは、ヘリコプターで降り立った知事、大臣。
泰成君は不思議で納得がいかなかった。
何十年も、山に籠り、土を掘り続けた人はどこにいるのだ。
テレビの何処にも映っていない。
アナウンサーは、苦節苦難何十年の偉業と称える。
これから、どれほどの地域住民が、このトンネルのおかげで助かるか、説明している。
まるで、花を胸に刺して、トンネルの入り口のテープの前に並んでいる政治家が作ったみたいに喜んでいる。
でも、この人は、今日、今の瞬間だけ、ヘリで来ただけではないか。
どうせ、すぐヘリで帰るのだろう。
このトンネルを使う事はないのではないか。
小学生の泰成君は疑問に思った。
その開通式は、人生をそのトンネルにかけた現場の人達中心で行うべきだ。
何故、1番苦労した人達が登場しない。
工事の人達、地域住民がテープカットすべきだ。
泰成君は、山でトンネルを掘る仕事が、自分で出来るとも思わなかった。
でも、偉そうにテープカットする人になるのも、あり得ないと思った。
不快な人達、わからない社会と感じた。
その違和感は今でも忘れない、変わらない。
若い頃は、起工式、竣工式に行って、最初に挨拶をする度に、恥ずかしさを感じていた。
でも今は、来客にスタッフを代表して、挨拶する事が自分の仕事だと自負して出席する。
設計や建築の人に、これから施設で働く職員、入居する利用者に代わって、お礼を言うのが私の義務だと、納得して喜んで列席する。
この地で、湖山の施設を開設する事の地元への感謝。
工事関係者と工事中の無事を願う、神への祈り。
そして、開業スタッフと共に、開業の日を共に喜ぶ。

ドイツの水害を観ると、他国の事とは思えない。
道路や地下が整備された分、大水害は大災害となっている。
その後は、感染症も広がる。

湖山の施設では、大きな家族の様にいたわリ、励まし合って欲しい。
家族のいる自宅は、小さな施設の様に厳重に守って欲しい。
そう思って、コロナの夏を、家族と乗り越えて欲しい。
勿論、湖山Gの家族と共に。

本日職員新規PCR検査陽性者0
ご苦労様です。感謝致します。

今朝のパルスオキシメータ 98・97・99
代表 湖山泰成

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【銀座湖山日記】

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