【銀座湖山日記/2月22日】6国の相談員

【銀座湖山日記/2月22日】6国の相談員

2283301_s
相談員は、医療法人にも、社会福祉法人にも、株式会社の施設にもいる。
でも、職名は同じでも、実は、考え方、価値観が皆同じと言うわけではない。
理念が違うと思う。
医療は、医療機能の最適化。
コロナのトリアージで、ベットコントロールは、救命救急優先。
命が救われたら、早く病院病床を次の患者に開けて欲しい。
介護施設に行き、在宅復帰を早める。
福祉は、弱者救済。
生活困窮者、独居者の擁護、支援が理念。
行政の一部で、施設の職員ではないと思っている人も多い。
困っている人の為に、何時もベットは開けておくべきと考えている人もいる。
満床になるのは、民間施設の金儲けの為で、よくないと考える人もいる。
特養が措置で、施設運営費が行政に保障されていた時代の考え方が、未だに残っている。
株式会社は、ビジネス。上場して配当もしなければならない。
事業拡大、利益拡大、営業第一。
マンションやアパートの営業並みに数字に追われる。
どれも、立派な仕事で、その業界での常識的考え方。
それが、同じ介護保険施設となると、家族も、職員自身も意識転換が効かない時がある。
公立小学校と、私立小学校の違いというべきか、官と民の価値観の違いがある。
3種の法人は、3種の理念。
そして、東京と地方では、地域文化、マーケットニーズが極端に違う。
3法人かける2地域で、合計6種類。
私は、6国の相談員と呼ぶ。
私は、30年前に銀座から、地方中山間地に行き、町興しのリゾート開発から、地域密着の介護施設を始めた。
私財を投げ打ち、社会福祉法人で介護施設を作っても、地域からは、感謝されるどころか、作らせてやった、もっと地元にお金を落として当たり前と言われた。
かなり傷付き、もうやめて帰ろうと悔しい思いをした頃もあった。
政治行政文化の違いで、誰が悪いわけでもない、と、やがては理解できるようになるのだが。
辛かった。悔しかった。寂しかった。何よりも悔しかった。
その時代から、30年経ち、地方創生の社会福祉法人が、首都圏に特養ホームを毎年開設している。
地方から、東京への反転しての進出、展開。
嬉しい事だが、今度は、私の人生の苦労の繰り返し。
地方の幹部が、首都圏で、スタッフを採用し、こやまケア理念を理解してもらうのは難しい。
地方なら、施設長、部長と言うだけで、ある程度尊敬してくれるが、首都圏、都会の介護スタッフは、そのような事はない。
幹部上司に対する評価も、信頼感も最初はない。
長い苦労の共有をして、多数の研修をして、初めて、心を開く。
地方と都会は、EUとアジア、中国とアメリカ位、文化が違う。歴史が違う。
言語も違う。
左ハンドルと右ハンドルくらい、運転センスが違う。
全国一律の医療保険、介護保険事業なのだが、本当に皆違う。
利用者も、職員も、皆人間で、違って当たり前、それが人間らしく素晴らしいと悟るまでは、随分と経験を経てからだ。
歳をとってからだ。
多少、泣き言めいてくるのだが、そうでも思わないと、耐えきれない事も多かった。
そんな事を日記にかけるようになり、スタッフに聞いて貰えるようになった。
自分は幸せなのだと思う。
もっと、若いうちから幸せになりたかったと思うが、これが自分の人生。
納得しようもなく、受け入れ、明日に向かって生きていく。
後ろも見ながら、遠い未来を見て、前に進む人生だ。
今年も地方の社会福祉法人が、首都圏で特養ホームを開設する。
もう、異文化に戸惑う事はさせない。
既に、湖山Gでは、首都圏相談部会というネットワークができていて、3種の法人の相談員がお互いに啓発し、学び合っている。
6国の相談員が全て揃っている。
そこが、新法人の新施設のスタッフを支援する。
地域包括ケアの実践とは、湖山Gのヘルスケア・デザイン・ネットワークの構築の事だと、確信している。
湖山の頼れる仲間が開業支援に行きます。
安心してください。

本日新規職員PCR検査陽性者0
ご苦労様です。感謝致します。

今朝のパルスオキシメータ 97
湖山G代表 湖山泰成

ーーーーーーー

解説

解説に関しましては以下URLをご参照いただければ幸いです。

http://koyama-cn.com/?p=17500?cat=11