【銀座湖山日記/2月19日】 銀座のビル診療所

【銀座湖山日記/2月19日】 銀座のビル診療所

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マスコミの取材が銀座に来る。
必ずこう質問します。
並木通りのあの1回のファンションブランド店も閉店です。
あの2階のレストランも閉店です。美容院も閉店です。
あの3階のバー・クラブも閉店です。
銀座はかわいそうですね。
私は、必ず、こう返事します。
銀座は飲食店だけではないですよ。
4階には、クリニックがあります。
内科クリニックも、歯科クリニックも、どのビルにもありますよ。
飲食店は、スタッフはアルバイトも多く、休業可能です。
でも、医療は、休院も難しいのです。
私は、この30年間、銀座内のクリニックを定点観測している。
救急病院を健康管理センターのクリニックにして以来、銀座には病院はなくなり、無床診療所のみとなった。
銀座1丁目から、8丁目まで、1250メーターある。
マス目の道路で正方形に区画されている。
大きなビルには、どこにもクリニックがある。
別途、歯科診療所も多いが、全て自費診療所で、美容歯科が多い。
保険診療の歯科は、もう、銀座には存在しない。
30年間、銀座の診療所は、約90件あり、その数はあまり変わらない。
つまり、どこかの診療所が潰れても、新たな診療所が開設される。
他のサービス業と同じく、常に地方の意欲のある医師が銀座を目指して来た。
でも、新宿、渋谷、池袋に比べて、内科の年配の医師が多い。
患者も成人病が多いと思う。
医師も患者も若者はいない大人の街。
もう、前期高齢者の街だ。
だから、私の世代には、馴染み深く、心休まるのだが。
さて、銀座の院長の高齢化も進み、この先どうなるのか。
お子さんが継ぐという話は聞かない。
地方の財力のある医療法人が進出するという話も聞かない。
クリニックも老舗ビル商店街の店舗の一つ。
高いビル賃料も変わらない。
銀座の事務所の職員数も、明らかに減りつつある。
大企業ほど、在宅勤務、地方事務所移転。
運転手付きの高級車をブランド店に付ける金持ちのお客は、バスの外国団体旅行客に変り、今はその外国客もいない。
ネクタイのサラリーマン、ハイヒールのオフィスレディもカジュアルとスニーカーになった。
都心のビル診療所は、どこも赤字だと思う。
医師の高齢化と同時に日本社会の構造転換の最先端にいる。
私の知っている銀座も大きく変わるのだろう。
でも、泰成君の思い出の銀座は永久に変わらない。

本日新規職員CPR検査陽性2名
御苦労様です。感謝致します。

今朝パルスオキシメータ 96
湖山G代表 湖山泰成

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解説

解説に関しましては以下URLをご参照いただければ幸いです。

http://koyama-cn.com/?p=17480?cat=11