湖山は、開放的な病院施設を目指して来た。
まずは、病院の面会者記帳を止めた。
あれは、なんだったんだろう。
大学ノートに、時間と名前だけ記帳させる。
まるで、刑務所か、鑑別所の面会ではないか。
しかも、事務受付は面会を許してやるといった態度。
面会時間も、意味があるのか。
誰が好き好んで夜に来るのか。
連絡を聞いて、仕事が終わって、飛んできたのではないか。
誰が、他の患者が就寝している部屋で、おしゃべりすると言うのか。
病院側が、管理をし易くするためだ。
老人の患者にとって、孤独が1番心に体に悪い。
家族が、知り合いが、来てくれることぐらい励まされる事はない。
孤独感で、食欲が沸くわけがない。
薬の効きも悪くなるのではないか。
それが、コロナでイベントも中止。
ボランティアも入れない。
家族面談も、禁止。
でも、ロビー面会や、オンラインでネット面会を始めている。
30年前、初めて病院を設計した時、全ベットサイドに、個人専用電話を設置した。
ナースステーションまで、電話をするために行かなくでも済むように。
孫の誕生日にベットから、自分で直接電話を掛けられるように。
自分の誕生日に、家族から直接電話が来て、自分で受話器を取れるように。
でも、実際には、電話をかける患者はいなかった。
家族からの電話もかかってこなかった。
老人は孤独だ。
病院経営者としては、人生のショックだった。
それで、イベント、お祭りを出来る限り、企画した。
家族も、地域の人も、ボランティアも集まった。
でも、企画して、招待状を出さないと病院に来られない。
勝手に好きな時に来てもらえないだろうか。
それで、病院施設を美術館にして、いつでもお気軽に、来れるように、入れるようにした。
特に、子供が来たくなるような企画を考えた。
レゴ美術館、絵本美術館がそうだ。
その、湖山が、コロナの為に、また閉鎖施設になってしまった。
何よりも、孤独なのは、スタッフ私達ではないだろうか。
銀座オフィスにこもって、オンライン会議、役員会ばかりの私自身が孤独感に苦しんでいる。
オンラインコンサートは、場所は違っても、この音楽を同時に一緒に聞いている仲間がいるんだと思いながら聴く。
部屋に、一人孤独なのは、仲間がいる事を意識して感謝する為だ。
そう、私は考えるようにしている。
明け方、寝床か、食堂でこのメールを打つ。
全国の皆さんに、明け方に、伝書鳩を放つような気持ちでいる。
今日も、また鳩を放つ。
皆に届いているだろうか。
今日迄湖山職員にコロナ3人
御苦労様です 感謝致します
湖山G代表 湖山泰成
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【解説】
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