ランドセルを背負った泰成君が、映画評論家淀川さんから聞いた話。
パリで、脚本家と役者がレストランで論争になった。
セリフと演技と、どちらが、大事か。
役者は脚本のセリフを読んでいるだけだ。
言葉を紡ぎ出す作家、脚本家の才能の方が上だ。
いや、無機質な活字に生命力を与えて、聞く者を感動させるのは、役者の演技力だ。
ワインも手伝って、喧嘩腰になった。
その時、役者は、テーブルのメニューを手に取る。
目をつぶり一呼吸入れると、そのメニューを静かに読み出した。
ため息をつきながら。
手で、顔を覆いながら。
やがて、すすり泣き、嗚咽に変わる。
注目していた、周りのテーブルの客は、その役者の読むメニューを聞くだけで、皆すすり泣き出した。
役者は、メニューですら、聞く者を感動させられると、証明した。
なるほど、オペラは、イタリア語のセリフの意味が分からなくても、感動する。
これは、地声の魅力かな。
こう言う論争を、文化の街パリではするらしい。
文化芸術の本質の分からぬ小僧は、パリに、芸術に、演劇に憧れた。
フランス、イタリア映画全盛の頃。
映画が、憧れの芸術文化の世界への窓口になった。
今日迄湖山職員にコロナ3人
御苦労様です 感謝致します
湖山G代表 湖山泰成
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【解説】
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