【銀座湖山日記/9月5日】南極の氷

【銀座湖山日記/9月5日】南極の氷

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何故、南極に基地まで作って、大勢の越冬隊を派遣するのか。
世界中から、学者がこぞって行く。
オゾン・ホールの研究。
オーロラの研究。
帰国した、越冬隊長の話。
丘の向こうから、すごい匂いがしたら、それはペンギンの群れ。
アニメで見るほどの可愛い動物ではないらしい。
南極の大地に寝そべり、オーロラを見ていると全ての嫌な事を忘れる。
無限の時間を感じ、飽きる事はない。
濃縮のウイスキーを持ち込んでいるので、酒に不自由はない。
研究用に、大地氷河に何十メートルもボーリングして、氷を採取する。
その氷と雪で水割りを作る。
氷が溶けると、プチプチと空気が弾ける音がする。
地下深くの氷は氷の重みで圧縮され、空気が閉じ込めれられている。
その空気は何万年も前の地球の空気。
琥珀色のグラスのウイスキーを目元に引き寄せ、泡が弾けていくのをじっと見つめる。
グラスを口元に寄せ、鼻で大気の香りを嗅ぐ。
心持ち、太古のオゾンのよすがを楽しむ。
心は、何万年も前の地球にタイムスリップする。
その隊長は5回南極に行った。
長い合宿研究生活なので、隊員の人間関係は難しい。
喧嘩も多い。
出発前に、性格テストをしておくが、これは的面に当たる。
チームの組み合わせに実に役立った。
社会生活の雑事がないので、働きすぎるのが、問題。
隊員は、若い者から年配者まで、いる。
家族からの手紙が、基地まで届く。
新婚者には、毎月のように届くが、結婚歴が長くなる程手紙は少なくなる。
隊長の自分への便りが一番少なかった。
銀座のバーで、南極の氷の水割りが流行った時代があった。
溶ける氷の泡にロマンを感じるのは、男だけだ。

今日迄湖山にコロナ2人 ご苦労様です
感謝致します

湖山グループ 代表 湖山泰成