先週は、20代の頃の飲み仲間の名前を2人聞く事になった。
ゴールデン街は今はかなり健全になったらしい。
私の頃は、学生運動崩れを自称する、作家、編集者の溜まり場だった。
お金がなくとも、学生と言うと、隣のおじさんが飲ませてくれた。
その代わり、学生運動の頃の武勇伝を聞かされるのだが。
皆、ボトルを入れ、ツケで払っていた。
サントリーのホワイトが殆どで、角など、ボーナス時期でないと飲めない。
そのツケをなかなか払ってもらえない、と、ママは酔うと愚痴る。
そう言う店が多かった。
その中でも、小説の名にちなんで名付けられた、「深夜プラス1」に毎週末通った。
深夜歌舞伎町で映画を観る時間迄入れれば、明け方まで、新宿をたむろしていた。
翌朝、ガード下で深夜工事で働いていた人達と、卵焼き定食を食べる。
酔い覚ましの為に、また映画館に通う。
そして、新宿御苑を散歩する。
深夜プラス1は、冒険小説ファンのメッカ。
まだ当時は売れない頃の、やがては直木賞を受賞する売れっ子作家もいた。
バーカウンターの中は、学生アルバイト。
その1人が、先週、直木賞を受賞した。
作家志望と何時も言っていたように思う。
30年前の飲み友達、同好の士。
同時に、当時の常連客から携帯に電話があった。
私は携帯の番号を変えた事がない。
かなり昔の知人から電話が掛かってくる事がある。
彼は、フラメンコダンサー。
何度か、新宿のレストランで彼のダンスを観た。
数少ない、スペイン料理の記憶。
深夜には、何故か何かが起こる。
深夜プラス1。
深夜プラス2人の思い出が、今の人生につながる。
今年は、彼の直木賞作品を読んでみよう。
今日迄湖山にコロナ2人 ご苦労様です
感謝致します
湖山グループ 代表 湖山泰成