【銀座湖山日記/7月13日】銀行支店長並みの事務長

【銀座湖山日記/7月13日】銀行支店長並みの事務長

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28歳の新人事務長の話。
銀座の救急病院を建て直して、病院会活動を始めた。
皆さんに本当に良く教えて頂き、親切に面倒を見て下さった。
自分の病院の経営を全て教えてくださる。
ビジネス社会にはない事。
つまり、この世界はビジネスではないと言う事。
ビジネスより、家業。あるいは教育。
そこで、よく質問を受けたのは。
君のような意欲的な事務長が欲しい。
銀行の支店長クラスの事務長を雇えないものだろうか。
私の答えは決まっています。
無理です。
待遇、年俸は。
先生のところの事務長の年俸は支店長の3分の1です。
やりがいは。
院長に、何時も職員の面前で怒鳴られてばかり。
先生の秘書鞄持ちです。
支店長のような、権限が一切ありません。
社会的評価は。
銀行の支店長とお宅の事務長と、どちらが世間で尊敬されますか。
もしも、先生のお子さんが、銀行支店長と、病院事務長と職を選べるとしたら、どちらを勧めますか。
人が働くには、三つの条件が必要。
家族を養える給料。
誇りとやりがいを持てる仕事。
家族と社会、学校同窓生の尊敬。
初めから、院長、看護部長、事務長の能力を持っている人はいない。
ポストが管理職を育てる。
人の上に立つ厳しさを知って、管理職の自覚を持てる。
そう、考えて沢山の施設、沢山の管理職ポストを作った。
沢山の若手を抜擢した。
多くは期待を超えて成長し、湖山の礎を作ってくれた。
でも、一部には、その器量、人間性が及ばず、傲慢さ自惚れに溺れてしまった職員もいる。
能力と意欲、情熱と愛情の高い職員にありがちな事。
多くは、人事の公正さを保てなくなる事だ。
部下を大事に思い、愛情を注ぐあまりに、全部下を組織の一員として、客観的に評価できなくなってしまう。
個人的情熱愛情と組織の倫理。
永遠の課題です。
私もその、絶対的矛盾自己同一は乗り越えられません。
その苦しみ、悲しみを飲み込んで、決定命令をするのが経営者です。
不適切であった人事の責任を取り、部下職員に詫び、新たな組織を組成する。
それが、最高経営責任者の義務と心得ています。
チャンスを与える事と、間違いを正し、正しい道を指し示す事。
私には、子育ての経験はないが、共通するところがあるかもしれない。
湖山の経営組織学は人間的です。
数値、成果で計り知れない。
心の痛み、重みで測られる部分が多い。
人間が、人間として、人間にする仕事ですから。
但し、この経営者は決して人間的には生きられません。

今日迄湖山にコロナ1人 ご苦労様です
感謝致します

湖山グループ 代表 湖山泰成