【銀座湖山日記/7月2日】経営の操舵

【銀座湖山日記/7月2日】経営の操舵

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経営者としインタビューを受ける事があります。
これからの経営はどうすべきか?
私の知る病院会の理事長は全能の神様です。
医師で管理者院長で、創業者オーナーかその家族後継者です。
権力は100%です。
命令は医療法により法的根拠もあります。
オーナー院長の指示命令に意見する根拠はありません。
絶対君主になりやすいのです。
一方、責任も無限責任です。
医師として命の取扱者としての最高の法的責任を負います。
借金の個人保証も要求されます。
勝手に診療を拒んではならない応召義務もあります。
経済的にも、院長が1番稼いで、職員一族郎党を食べさせなくてはならず、1番働いているはずです。
大名ですね。
最後は切腹して責任を取る覚悟です。逃げられません。
高い使命感、社会的責任。
高い報酬に、社会的地位。
誰もが、成れる、成し遂げられる職責ではないと思います。
銀座で見る経営者。
進歩と競争。
過激すぎて、マスコミの寵児であり、人の目にさらされます。
そのリーダーの座る椅子はどのようなものでしょう。
昔は、列車の運転手。
線路があり、真っ直ぐ。
道に迷わず、脱線くらい。
大型トラックとしても、幹線道路があります。
今は、嵐の中の客船です。
船は操舵と言います。
海路図を読みながら、天気予報も考慮して、進路を決めます。
過去に比べて難しい。遥かに困難。
私は、一級船長の免許を持っています。
講習会の初日に講師に言われました。
もう、車の運転はなるべくしない様に!
やって見れば分かります。
船のステアリングを自動車のように回してはいけません。
そうすると、船はクルクル回ってしまうのです。
進みたい方向に、舵を切ると早すぎるのです。
早め、早めにゆっくり少しだけ切るのです。
先を読んで、ゆっくり舵を切るのです。
タイミング、スピード、手応え。全て違います。
経営は船の操舵に似ています。
思った通りに、迅速には動きません。
大きな船ほど、その経験、忍耐が入ります。
37年の艦隊運営の経験が十分かどうか分かりませんが、今日も、船は航海を続けます。

今日迄湖山にコロナ1人 ご苦労様です
感謝致します

湖山グループ 代表 湖山泰成