【銀座湖山日記/5月27日】神田放浪記

【銀座湖山日記/5月27日】神田放浪記

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中学生の頃から日曜日に月1回は、神田の古本屋街を回ります。
三省堂からスタートして、新刊本を立ち読みします。
当時はハタキを持った店員が立ち読みだけの学生を追い払っていました。
目をつけられる前に隣の本屋に移動します。
3軒回って1冊完読です。
買うのは古本屋の店頭のラックから100円均一の文庫本のみ。
浮いたお金で帰りに喫茶店でカレーか、ビアレストランランチョンで髭の決まったマスターが入れてくれる生ビールを一杯堪能します。
10代の青春神田放浪記です。
古本屋さんは、皆なにがしかの専門ジャンルを持っています。
半日かけてぐるっと散歩するのですが、腰を落ち着けるのは、SFミステリーの揃っている古本屋です。
でも、その時期から、外国の企業経営者の伝記を揃えてある本屋を見つけ立ち読みをする様になります。
ユニクロの柳井社長の愛読書として有名になったITT ジェニーンの経営本を当時の高校生で愛読書にしていたのは私位でしょう。
何故かその手の経営本は分厚く定価は高価なのですが、売れないのでしょう、すごく安かったです。
英語の百科事典の中をくり抜いてモデルガンを隠すというのも流行りました。
早川書房の本社に押し掛けて、SFマガジンの創刊号を見せて貰った事があります。
その間編集長はずっと私を見守っていました。
ブックマニアは稀覯本に触れる時は白い手袋をして、そうっとページをめくります。
大きく開くのも厳禁です。
本の背表紙を痛めます。
雑誌にはパラフィンのカバーがかけらています。
高校の図書委員長だった時は集英社のジャンプ編集部に取材に押しかけました。
その後、裏の職員通用口から勝手に入って資料室にたむろしていた時期があります。
出版社にはフリーのライターが多数出入りしているので、高校生でもジャケットにネクタイであれば、守衛さんに呼び止められることはなかったのです。
そういう生意気な事が大好きな少年でした。
子供の頃から、ませている、生意気と大人から怒られるばかりでしたから、老人になってからはその反動でしょう。
退行現象で、幼少時に戻りつつあります。
私は認知症になったら、どのような老人になるのでしょうか?
きっと可愛い幼児の様になると思います。
願います、私を介護をして頂ける方の為に。

今日迄湖山にコロナゼロ   ご苦労様です

湖山グループ 代表 湖山泰成